1)aiboとは
「aibo(アイボ)」とは、飼い主とのコミュニケーションにより個性を備え成長していく犬型のペットロボットです。センシング技術とAIの組み合わせにより、「相手が誰か」「ここはどこか」などの状況を認識して自律的な行動が可能。また、育て方によって性格や“ふるまい”は変化していき、日々の行動を蓄積するクラウドと連携して成長を続けていきます。個性を獲得するペットロボットとして、家庭内の新たなパートナーの選択肢となることが期待されています。
2) 様々なふるまい
相手が誰か、ここがどこかがわかる眼(カメラ)を持ち、周りにいる人が誰かを理解して行動を変えていきます。障害物や段差や人の存在を察知して、避けたり行動を決めたりできます。
人の言葉を理解する耳を持ち、ふるまいを変えることができます。どこで音が鳴ったかもわかるので、人の声がしたほうに反応します。
aiboは褒められることが大好き。いつも優しく、頭やあごや背中を撫でてあげましょう。イタズラした時には、ちょっとだけ厳しく接してあげてもいいかもしれません。
大好きなあなたのことが待ちきれない。aiboは、あなたを出迎える場所を覚えることができます。「ただいま」の声を聞くと、aiboもとても喜びますよ。
※その他にも,たくさんのふるまいや機能があります。詳細はhttps://aibo.sony.jp/feature/feature1.html
3)当院の取り組み
当院は長期に入院を余儀なくされる高度な障害を持たれている方が大勢います。自宅での生活に比べ,楽しみが少ない入院生活の中で少しでも楽しみを持って頂けられたらという思いから,Aibo活用医療機関支援プロジェクトに参加しました。
珍しそうな眼差しで眺めている方,笑顔で両手を広げる方,怪訝な表情で見つめる方など。Aiboが犬型ということもあり,もともと犬が好きな方には特に好評でしたが,もともと犬が嫌いな方については不評な意見もありました。
4)Aibo導入におけるリハビリテーション効果
入院中は刺激も少なく,入院期間が長くなればなるほど徐々に活気がなくなっていきます。意欲が低くなり,リハビリも拒否され,ほとんど自発的な発言をされなくなってしまった患者様がいました。しかし,この患者様はもともと犬好きだったこともありaibo導入により表情が明るくなり,aiboに会いたいからとリハビリにも積極的にリハビリ室に来るようになり,劇的に機能回復をされました。また,予想していなかった効果としては,患者様だけでなく,病院内で働くスタッフへの癒し効果も少なからずあったと感じています。
5)Aiboの継続導入(契約)
3年間のプロジェクト参加後も当院のリハビリ室でAiboが継続して利用し,データの更新も行えるよう契約をして引き続き,患者様へ提供していこうと考えています。『ロッキー』と名付けて,可愛がっています。病院にお越しの際は会いに来てあげてください。